解雇された時の給与、残業代などの請求

役立ち情報

退職や解雇時、所定賃金の未払いや残業代の未払いがある場合の対処方法

こんにちは、残業代の未払い請求をしていくshunです。
今回は給与の未払いや残業代の未払いについて、まとめていこうと思います。

うちはホワイト企業だから大丈夫!
と言う方には縁がないかと思いますが、未払いがある会社の人たちは覚えておくとすごく役に立つ知識です。

◾️退職時、所定賃金を減らされないためにすること

退職する時、よほどのホワイト企業でもない限り有給休暇が残っていると思います。
この有給休暇、正しく申請してください。
しないと勝手に減給されることがあります。

有給は、20XX年○月△日から20XX年●月▲日まで有給休暇を取ることを、書面で会社に提出してください。
なぜかというと、
減給などで後々会社と揉めないために、いつ有給を使うか明確にしておくことが必要です。
提出した書面を破棄される恐れがある場合、郵送(簡易書留や特定記録、内容証明など)で送ると、20XX年の○月△日に郵送したという証拠が残るので、裁判などになった場合有利に働きます。


例(私が労基で聞いたアドバイス)
私:何月何日に、○○の内容の書面を△△さん宛に郵送しました!
会社:受け取っていない!
裁判所:郵送記録が残っています。shunさん、その時出した書類を見せてください。
私:これです。
裁判所:△△さん、書類を出してください。
会社:・・・。


これでは会社が不利になるのは一目瞭然です。
実際こんなに綺麗に話がまとまるとは思えませんが、やらないよりやりましょう。

有給の申請をしなかった場合、こうした対応が取れず減給されたり支払いを受けられなくなるのでしっかり書面で提出しておきましょう。

残念ながら私は体調を崩してしまい、途中リタイアしたので
このような手順を踏めず、ほぼ給料を差っ引かれました
クビにされて、さらに給料も支払われないとなると
精神的にも財布的にもしんどいので、しっかり手順を踏んで自衛することをお勧めします

◾️未払い残業代の請求

基本的に残業代の未払いなんてあってはいけません。
しかし、これまで私が就職した会社はことごとく未払いがありました。
運が悪いとかそんなレベルではなく、業界が害悪なんだと思いますが。。。

経営者にはしっかり法律を守って欲しいです。

未払い残業代を請求するにあたり、知っておくべきことがあります。
残業代には時効があるという事です。
腹立たしいですが、現実は非情でした。
私も調べるまでは知らなかったことですが、
2年以上前の残業代は請求しても帰ってきません。

知識のない人、調べない人、行動しない人は誰も助けてくれません。
しっかり調べて積極的に行動することで、周りも助けてくれるようになります。

残業代の時効は2年

今後、時効がなくなるなんて話も出ていますが、現状遡って請求できるのは2年
2年分、しっかり回収しましょう。
ちなみに、時効は2年ですが、請求する分には何年でも遡って構いません。
会社が支払う時、時効だから2年分でと言ってくれば2年分しか回収できませんが、
中には全て支払う会社もあるそうです。

労基に相談した時、担当者によっては2年分しか請求してはいけないという人もいました。
しかし、請求するのは自分です。
本来その未払い分は自分のお金なので好きなようにやりましょう。

請求に必要なもの

請求するにあたり、必要なものは下記の通りです。
タイムカードなど、労働時間のわかるも
 ※タイムカードを切った後の残業などは、日記やメモで残してあれば請求できます。だからと言って嘘の請求をすると不利になります。当然ですね。誠実に生きましょう。
給与明細(支払われた給与、諸手当、残業代などが確認できるもの)
就労規則(コピーを取るなど自分用に一冊確保しておくと、労基などで話がスムーズに進みます。稀に社外秘などの理由で持出しできないと言われることもあります。しっかり確認しておきましょう。)

資料が手元に揃ったら、未払い残業代を計算していきます。
労基では計算方法や割増率に関しては教えてくれますが、計算は自分でやりましょう。
※本当に計算が苦手で困ったら、shunまでご連絡ください。お手伝いします。

手順その1 年間での、1ヶ月あたりの平均就労時間を計算する

言葉にすると難しく聞こえますが、要は【1ヶ月、平均して何時間働いているのか】を調べるという事です。
この時間に残業時間は含まれません。
①20XX年1月から12月の、毎月の出勤日数を調べる。
②就労規則で決まっている、1日の所定労働時間を調べる。
③各月の出勤日数を合計し、12ヶ月で割る。1ヶ月あたり、平均して何日出勤しているかがわかります。
④③で求めた日数に、就業規則に記載されている1日の所定労働時間を掛けます。

この数字は年ごとに変わるため、①から④の工程を、請求する年数分行います。
これで手順その1が終了です。

手順その2 基礎賃金を計算する

基礎賃金とは、基本給に諸手当を足し合わせたものです。
手当によって、加算して良い手当と悪い手当がありますので、
ここは一度労基で確認してもらうのがベストです。

必要なものは、毎月の給与、諸手当のわかる給与明細です。
必ず必要というわけではありませんが、就労規則も持っていくと尚良いです。
※基礎賃金も昇給などで変化するため、請求する年ごとに計算してください。
これで手順その2が終了です。

手順その3 残業中の時給を計算する

残業には、割増の有るものと無いものが存在します。

割増無し
通常の残業の割増
深夜割増
法定祝日割増
など、
様々な種類がありますが、ここでは一般的な割増率で説明していきます。

割増無し:1日の所定労働時間が8.0時間以下の場合、8.0-1日の所定労働時間
(例:1日の所定労働時間が7.5時間の場合、8.0-7.5=0.5時間が割増が無い残業時間となります)

割増有り:1日の残業時間が、上記の8時間を超えた場合、超過分に1.25倍の割増が発生します
(例:1日の所定労働時間が7.5時間の場合、1日の残業が30分を超えた時点で割増1.25が発生します)

割増がない残業時間の時給=基礎賃金÷1年間での、1ヶ月当たりの平均残業時間
(割増がない残業時間の時給=手順その2÷手順その1)
割増がある残業時間の時給=割増がない残業時間の時給×1.25
請求する年毎に、割増無しと割増ありの時給を算出します。
これで手順3が終了です。

手順その4 手順その3で算出した時給から、残業代を計算する

1ヶ月毎に割増がない場合と、割増がある場合で分けて計算し、最後に足し合わせます。

・割増無しの時給×(8.0時間-1日の所定労働時間)×該当月に残業した日数
・割増有りの時給×(各月の残業時間-割増無しの残業時間)
上記の合計が、該当月にあなたが本来もらえるはずの残業代です。

みなし残業代などで一部支払い済みがある場合、上記で算出した金額と、支払い済みの金額の差額が未払い賃金となります。
手順その4を繰り返し、請求した年数分の未払い賃金を合計したものが、未払い残業代となります。
これで手順その4が終了です。

これらの計算を細かく記した書面で、企業に未払いの請求を行ってください。
内容証明郵便を使うと、郵送代は多少かかりますが未払い残業の時効を6ヶ月間止めることができます。
さらに、裁判までいくと上記で勝ち取った6ヶ月の縛りよりもさらに嬉しい、
裁判が終わるまでの事項延長を獲得できます。

企業側はなるべく支払いたくないお金なので、返答を遅らせ時効にしてきますが、何もしないで企業からの返答を待つのではなく、行動しましょう。

内容証明郵便に関しては後日まとめようと思います。
自分ルールを押し付けてくる上司や社長、企業に負けず、行動してみてください。
悪いのは法律を守らない側です!

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